成人している人であれば、絶対に経験しているであろう。
お酒を飲みに居酒屋に行くと、注文したビールよりも早く出てくる例のアイツ。
「こちらお通しで〜す」
ホールの店員は当たり前のようにテーブルに人数分のお通しを置いていく。
20歳になり、大人の世界である居酒屋に慣れるまでは、どうもコイツが気に入らなかった。
「え、いや、頼んでないんですけど…」
「あ、でもこちらは提供することになっているので」
「あ…そうですか…」
こんなやり取りを、あなたもしたことがあると思います。
率直に言うと、
本当にこの慣習いらないです。
「たかが300円とかじゃん」
とか言われるのも分かります。でもそれが人数分となると中々の金額になるじゃないですか…少なくとも食べたいつまみが一品奪われている感覚になります。
昔からきっと当たり前の日本文化なんだろうし、ケチケチ言うなよって気持ちも分からなくもないけど、いらんものはいらないって僕は思うんです。
最悪美味ければ納得する
お通しの始まりやいつから始まった慣習なのかは知らないし、そこまで興味ないのですが、
それこそお通しに凝った居酒屋であれば、許せるというのが本音です。
ただ、チェーン店やお通しを”たいしたもん”じゃなくて良いと考えてお店をやっているところだと、露骨にお通しのクオリティーの悪さが目につきます。
キャベツどーん
よく分からない小鉢どーん
だと、気分良くお金は払えないですし、雑に扱われている気分にもなります。
パッと見て、「あ、これは美味しそうだ!」とか、見た目から味を想像できるようなお通しならば、僕ら若者でも「なら、しゃーないよね、美味しいし!」と受け入れることはできます。
経営者の立場からしたら、凝ったモノ出したら原価率上がっちゃうし、客単価上げるためにって意味もあるだろうし、そんな気合い入れて作らないというのも分かります。
ただ僕らはその繊細な部分を酔っていようが察知できちゃうのが人間です。
これは日本文化だからを外国人に押し付ける
こんなニュースがありました。
→訪日外国人にもトラブルになっている居酒屋のお通しは本当に悪なのか?
2020年には東京オリンピックがあり、年間でおよそ4000万人の外国人が日本にやってくると言われています。
もちろん外国人は日本の居酒屋というのを知っていますし、必ず彼らは居酒屋に行くでしょう。
訪日外国人とお店とで、お通しきっかけでトラブルが多発している現状もあります。
もちろん彼らも僕ら日本人と同じ感性を持っています。
「Excuse me? 頼んでないけど?」
って思うし、よう分からん日本食だされても困るでしょう。
結果グルメ評価サイトで、レビュー欄が荒れたり、評価自体が低くなって、客数が減ってしまう恐れすらあります。
沖縄では、外国人によるお通しのクレームが増えていて、それに対応するためにガイドを派遣したり、翻訳支援をしているところもあります。
→「お通し」トラブル多発 外国客「注文してない」と苦情 沖縄の飲食店の対策あれこれ
海外旅行先で同じことされたら同じこと思うでしょ
日本文化だとか、テーブルチャージの意味合いも含まれているとか、いろいろ理由があるのは分かります。
少し高級なお店や中々ハードルの高いお店に関しては、テーブルチャージは取られて当然だよねって意識はあるのですが、安い居酒屋、大衆居酒屋ではそんなものはないという感覚が日本人だと思います。
海外旅行先で、良く分からない料理を出されて、お金を請求されたらどう思うかはわかると思います。
当たり前という緩みから問題は起きる
結局何が言いたいのかと言うと、
「お通し出すなら、手を抜くな」ってことです。
味はもちろんですし、提供時の内容の説明は最低限あるべきだと思います。
やっぱりその丁寧さがあるかないかで、その店全体の評価が変わってしまいますし、
「また来たいね、ここ」
って思わせないと、居酒屋自体成り立たなくなると思います。
外国人に対しては事前にお通しというものがあるというのが書かれたモノを提示、もしくはその文化背景を英語で説明書きされてあれば、
「oh, これがジャパニーズカルチャーね」
ってなると思います。
何も説明なしに、日本人と同じ感覚で提供すると、問題に繋がるし、日本ってこういう国なんだと勘違いも与えてしまいます。
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